| "数学レクリエーション" (日経サイエンス) (1997 - 99) トピックス062 |
- イアン・スチュアート (1998) 「あやとり数学への挑戦」、日経サイエンス
1998/3, pp.118-121
[Stewart, I. (1997) "Cat's Cradle
Calculus Challenge." Scientific
American 277(6):118-120 (December 1997)]
〜 さまざまな結び目や絡み目は、はるか昔から数学的な考え方を好む人々の心を捕らえてきました。 しかし、数学者が
<与えられた二つの結び目が 同じ/異なる を判別する>
という難問に本格的に取り組むようになったのは1920年代になってからです。 さて、この記事のテーマである「あやとり」は千変万化のパターンの変化を生み出しますが、トポロジー的にはそのすべてが‘結ばれていない結び目’として同一なのです。 しかしそれで、「あやとりの数学」が完結したわけではありません。
筆者は、「猫のゆりかご」(二人綾取り、一人綾取り)と「オセージ・インディアンの四つのダイヤ」(=四段ばしこ)を題材に、一つ一つのステップごとの操作と、その操作によってパターンがどのように変化していくかを記述しながら、この操作とパターンの関連性を、「あやとり数学」として理解することができないかという問題提起をしています。 この大昔からある遊びに秘められた数学的な‘謎’の解明は、まだこれからなのです。
* 「猫のゆりかご」の説明で、“最後の形が、なぜ
"clock" と呼ばれるのか?”との疑問を抱いています トピックス041。
- イアン・スチュアート (1998) 「フィードバック」、日経サイエンス
1998/8, p.118
[Stewart, I. (1998) "FEEDBACK."
Scientific American June 1998.
〜 「フィードバック」は「数学レクリエーション」で取り上げた話題についての後日談のコーナーです。 上述の記事に応え、ISFAを代表して
M.Sherman が、「あやとり数学」の研究は既に1960年代から着手されていることを伝え、既刊協会誌を送りました(*)。 筆者はその返事として、ISFAのウェブサイトを紹介、そしてこのコラムで、あやとりを再度取り上げると表明しています。
- イアン・スチュアート (1999) 「あやとりのダンスで正多面体を作る」、日経サイエンス1999/12,
pp.108-110.
[Stewart, I. (1999) "Dances with
Dodecahedra." Scientific American
281(3):98-100 (September 1999).]
〜 上述の記事(「あやとり数学への挑戦」)には読者からの様々な反響がありました。 それに目を通した筆者は、“あやとりの本質は数学的である”との認識をさらに強めます。 あやとりを数学教育に利用したり、あやとりの図形を数学的に記述するシステムについての情報は、筆者の想定の範囲内にあるものでした。 しかし、一通の手紙には予期しない内容が書かれていました。 それが、今回のテーマとなった、あやとりと数学と、さらに芸術=ダンスとの関係なのです。
ダンスパフォーマンス集団
"The Dr. Schaffer and Stern Ensemble"
には、数名のダンサーがあやとりのループで「正多面体」を作り上げるという演目があります。 もっとも複雑なダンスでは、「プラトンの五つの正多面体」が次々と現れます(トピックス001)。 芸術としては、作り方だけでなく、どうすれば、舞台演出上、美しい動きになるか、などの問題もあるわけです。 一方、“数学的には、このあやとりのダンスには重要な数学的概念が幾つも含まれている”と述べて、筆者は
<あやとりのループで、すべて一重の辺を持つ正多面体を作れるか?>
という問題へと読者を誘います。 そして、有名な「ケーニヒスブルグの橋」の一筆書きのパズル、その解を証明した「オイラーの定理」について触れ、上記の問題の答が「NO」であることを説明しています。 (TS)
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| ISFA
設立前夜のあやとり研究 (1972
- 76) トピックス 052 047 |
- 野口 広 (1972)
"古いあやとりと現代の数学"、『
科学朝日 』 32-7 朝日新聞社 1972/7:
pp.65-68
〜 世界のあやとりの概説。
あやとりの分類(静的作品・動的作品あるいは物語風のもの・トリック) 「ナバホの蝶」、「木登りをする人」、「シベリアの家」、「ヤムイモ泥棒」、「ねむりん坊」、「投げ槍」、「小ぶた」。 あやとりと「結び目」や「組みひも」との比較。 * 写真特集ページ:
“糸が織りなす小宇宙 世界のあやとり”(pp.
23-32): 「4段ばしこ」、「菊」、「ひとりあやとり:
川 まで」、「ほうき−はさみ」、「盃からの蝶」、「ナバホの蝶」、「木登りをする人」、「シベリアの家」。
- 無署名記事
(1972)
"珍しいあやとり"、『
科学朝日 』 32-8 朝日新聞社 1972/8:
pp.96-100
〜 世界のあやとりの写真紹介。
「バトカ峡谷」、「富士山にかすみ→月にむら雲」、「首つり(*)」、「歩く小ブタ(*)」、「蚊をつぶす(*)」;
(*) は取り方の写真説明つき。
- 江口雅彦 (1973)
"あやとりの世界 T"、『
科学朝日 』 33-5 朝日新聞社 1973/5:
pp.134-135
〜 文献紹介、世界のあやとりの類別・分布一覧表。
「カモメ」、「2羽のライチョウ」、「クジラとキツネ」、「カニ」、「カニ」、「ウサギ」、「カメ」のイラストを掲載。
- 江口雅彦 (1973)
"あやとりの世界 U"、『
科学朝日 』 33-6 朝日新聞社 1973/6:
pp.134-135
〜 あやとりの作り方の記録法。 「さかずき
→ 電球 → 消えた」、「スバル星(プレアデス)」。
- 江口雅彦 (1973)
"あやとりの世界 V"、『
科学朝日 』 33-7 朝日新聞社 1973/7:
pp.134-135
〜 あやとりの作り方の記録法。 「鮭の川
→ 山の間を流れる川 → 鮭を釣る人」。
- 野口 広 (1973)
"あやとりの世界 W"、『
科学朝日 』 33-8 朝日新聞社 1973/8:
pp.134-135
〜 「たくさんの星」の作り方。
- 夏堀謹二郎
(1973) "あやとりの世界 X"、『
科学朝日 』 33-9 朝日新聞社 1973/9:
pp.136-137
〜 著者の創案による
日本の伝承あやとり系統図。
- 有木昭久
(1973) "あやとりの世界 Y"、『
科学朝日 』 33-10 朝日新聞社 1973/10:
pp.136-137
〜 あやとりを用いての集団ゲームの提案。 手品(指ぬきトリック)。
- 野口 広 (1973)
"あやとりの世界 Z"、『
科学朝日 』 33-11 朝日新聞社 1973/11:
pp.138-139
〜 「ロウソクのしん」−「椅子」−「ハサミ」−「王冠のついた警棒」−「手錠」と続く
スコットランドの連続あやとり。
- 江口雅彦 +
野口 広 (1973) "あやとりの世界 ["、『
科学朝日 』 33-12 朝日新聞社 1973/12:
pp.128-129
〜 対談。 「パプアニューギニアの‘メウリ’」、「テントの扉」のイラストを掲載。
- 数理楽−N (1973)
"「あやとり」でいろんな段の「はしご」を作る"−「パズル遊びの楽しみM」、『
科学朝日 』 33-6 朝日新聞社 1973/6:
pp.98-101
〜 一段〜六段ばしごを作る
- 中村義作 (1976)
"あやとり いろいろな段の「はしご」を作る"、『
数理パズル 』 池野信一・高木茂男・土橋創作・中村義作
共著、中公新書 427、中央公論社、1976:
pp.92-100
〜 上記に加筆 トピックス
078
- 野口 広 (1975)
"あやとりあれこれ"、『
数理科学 』、サイエンス社、1975/1 「特集 寿限無」
: pp.88-91
〜 「きつねとクジラ」、「犬」、「カモメ」、「ライオン」、「カニ」、「子豚」、「トゲ魚」、「オオコウモリ」、「シベリアの家」、「テントの扉」、「ライアの花」、「4段ばしご」、「ナバホの蝶」、「カリブー」を題材に
あやとりの複雑性の数値化、対称性のとらえ方、諸民族のあやとりについて。
- 江口雅彦 (1975)
"ふえる・あやとり"、『
数理科学 』、サイエンス社、1975/1 「特集 寿限無」
: pp.92-97
〜 「はしご」、「天の川」や「嵐の雲」のように、繰り返し操作で同じ文様を増やしていくあやとりがあります。 ここでは、「テントの扉」を題材に、内部パターンの増やし方のテクニックを紹介。
- 江口雅彦 (1976)
"あやとりはSF"、『
別冊 数理科学 パズル1
』、サイエンス社、1976/11 pp.29-34
〜 伝承の「ライアの花」、創作の「象」、「カモメのジョナサン」、「熱帯魚」、「ナウルの人形」を題材にあやとりを論じています。 (TS)
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| 「あやとり」の‘数学’ |
より学術的なアプローチとしては
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